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英語を勉強してはいるが、成果が出ていない人に共通するのは、「砂漠に水を撒く」ようなやり方をしていることである。

英字新聞を読もうとするが、英語の勉強をしているのか、国際情勢を理解しようとしているのか混乱しているうちに挫折する。ペーパーバックを買うものの、途中で出てきたわからない単語を調べようと思っているうちに読み進めるのが億劫になってしまう。

TOEICを受験しようと参考書を買うものの、なかなか最後まで続かない。また別の参考書を買うが、前の本で調べたはずの単語がわからず落ち込む。ネイティブが書いた日本人の英語の問題点に関する本を読んで納得はするものの、1週間もたてば何が書いてあったか思い出せない。

こうした方々は、勉強方法が不適切なのだ。それは、わからないことをわかるようにするのではなく、すでに知っていることを確認することで時間を浪費している英語のコアになる部分が理解できていないのに、難しいことを学ぼうとしている本質的な部分とそれほど重要でない部分の区別ができていないので、勉強時間当たりの生産性が低くなっているということだ。

もちろん、勉強時間を増やしても成果があがらないことがある。しかし、それは上級者の世界である。上級者になると、知らないことを探すのが難しくなる。また、使用頻度の低い単語を習得しても、メディアで耳にしたり、テストで出てくることも少ないため、身についているという実感を持ちづらい。

つまり、時間をかけても成果が､出ないというのは、かなり賛沢な悩みなのである。もし、英語を勉強しているにもかかわらず、たとえばTOEICで730点を超えられない人は、勉強の仕方が正しくない可能性を疑うべきだ。また、730～855点の人は、730点になる前と同じ勉強をしていては860点は超えられない。

あるいは、TOEICの点数はいいのに英会話ができない人は、英会話ができるようになるための勉強ができていないし、日常会話は十分できるが、英語でのビジネスがうまくいかない人には、異なるスキルセットが求められる。