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日本国内でもグローバル化が叫ばれる中、すでにその危機感を強く感じ始めて英語を勉強し始めた方が大勢います。

それでも日本人全体の英語力は低く、上達スピードが速いわけでもありません。その原因というのが、受験英語であるのは明らかです。未だに、文科省や学校英語では文法の正確性ばかりをテストで求めており、英会話でも文法を気にしすぎるために口からなかなか英語が出てこないというのが現状です。

しかし、英会話の目的というのは、文法の正確さではなく、コミュニケーションにあります。今、必要なことは会話の流れや発音を磨くことなのですが、そのような大事な部分はあまり重視されていません。

一般的に、日本人というには「手段の目的化」をする傾向が高く、なかなかこのような悪い習慣を直す機会がありません。それは、高校・大学受験から始まり、就職を人生のゴールと見なしているうちは、目的を達成することはできないはずです。

また、TOEICテストなどの資格取得でもスコアを上げることがかりが優先されており、本当に使える英語を話せる日本人が少ないことは問題としか言いようがないわけです。

さらに、書店に行けば何百という英語の参考書が並べられており、そのほとんどがTOEICのスコアを伸ばす方法しか書かれていません。しかし、本当に大事なのは、「どのような目的で英語を学び、伸ばすか」にあるはずです。

例えば、英会話スクールに通っている約1,000名からアンケートを取ったところ、そのほとんどが「海外で活躍したい」などとぼんやりした目標を持っていることが明らかになっています。

そうではなく、もっと具体的に「いつまでにどの国に行く」とか「いつまでにTOEIC700点を超える」などの目的（目標)が必要であると思います。

これはもはや目的ではなく、目標ということになりますが、目的が明確であればそれを達成するための方法も簡単に決めることができるようになります。

それぞれ目指すレベルに応じて、一日何時間を英語学習に費やすか、「具体的に何を学ぶか？」といったことも考えられるようになることが目的であるわけです。

結局、明確な目的や目標がある英語学習は、自分の専門性を英語で学ぶことにつながっていき、それは自然に英語力全体の強化にもなると思います。なぜなら、仕事で英語力を伸ばしたいということは、将来的には自分の専門分野について英語でやり取りできるようになれるからです。

30代後半からは、自分の専門分野の英語を集中して強化し、世界のどこに行ってもその道のエキスパートになることができるようになると思います。そして、40代からはさらに忙しくなり、記憶力が年々落ちていくのは明らかになります。

だからこそ、専門分野外の英語にまで範囲を広げようとすることは、現実的なことではないということです。ただ、自分の専門分野に関する英語だけは誰にも負けないくらいの努力は必要です。そもそも英語で雑談することは難しいことであるということです。

どんな話題が上がるのかさえわからない、最も難易度が高いのが雑談です。そのような高い目標を持つことをやめ、専門分野を完璧にしていく方がよっぽど効果的です。

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