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英語をめぐる羨望、嫉妬、黙殺、増長の構造は英語だけの問題ではない。日本人の心性の問題である。日本人のケチな根性。くだらぬ部分にこだわる優越感と劣等感。群れる意識。同調する意識。自分の意志でノーと言えない弱さ。必要以上に、仲間意識にこだわる。偽善性。他人を気にしすぎる人間関係。他人を気にしなさすぎる意識。いいところを見せたいという意識。

上にへつらい下につらく当たる田舎もの根性。あ、いいな、おれもやりたい、という浅い欲望。多勢のなかに隠れて非をやる。責任転嫁。勇気のなさ。保身。言い逃れ。卑怯者。役人根性。男尊女卑。先輩後輩。弱いものいじめのサディスト。自分がよければ他人などどうでもいい。底の浅い自尊心。非を認めないプライド。硬直した形式主義者。縄張り根性。幼稚でローカルな価値観。

わたしたちは、自分という存在の証明と承認をとことん他人に依存しているのである。そのくせ、責任だけは遠ざけたい。なにかあると「教えてもらっていない」などと言い訳をするのである。「聞いていなかった」と弁解をするのである。責任は全部おまえな、おれは間違ってないからと、自分の自尊心だけは絶対無傷のままに保ちたいのである。

そもそも自分がバカなことをしているのに、「なにやってんだ、おまえは」というと、「おまえというな」とあさっての方向で開き直るのである。もう無責任というよりも、根本的に頭が悪いのだね。

だいたい、駅のアナウンスで「白線までお下りください」だの、車内アナウンスで「携帯電話の使用はお控えください。皆様のご理解とご協力をお願いします」だのといっているのは日本くらいのものではないか。アナウンスしないと、なぜいわないと文句をいうバカ客がいるからである。

朝のニュースで「おはようございます」というと、夜勤明けの男が「おれはこれから寝るんだ」とテレビ局へクレーム。河川には「近づくな、危険」の札。これがないと、これまた、行政の怠慢ではないかとクレームをつける人間がいるからである。

事故で電車が止まると、「どうなってる？なんとかしろ！」と駅員に詰め寄るバカ客がかならずいるのである。しかたないじゃないか事故なんだから。なんとかしろ、って、できるわけないじゃないか、と思うのだが、「現在、人身事故で電車は止まっています」というアナウンスを聞いたとたん「ふざけやがって」とはき捨てた男がいたものである。

きわめつけのアホである。もう手取り足取り、世話をやいてもらわなければ、気に食わないのである。ようするに自分の頭でものを考えることができない子どもなのである。

なにかあると、すぐに「みんなどうする？」と訊くのである。その「みんな」から外れる行動をすると、「みんなに悪いじゃない」といわれるのである。空気を読め、などというバカ言葉もある。なんだ「空気」って。バカな「みんな」のことか。そんな「みんな」などあるものか。みんな、内心では嫌がってるのに、みんながみんなを縛り、みんながみんなに従う、というバカな状態が依然としてあちこちで出現しているのである。これもまた、自分で考え、自分で行動ができない。

とにかく英語がしゃべれるようになりたい。いや、しゃべれるようにしてもらいたい。金なら、ないが、あるぞ。払うぞ！もう情けないのである。「人間として成熟してゆくこと」など、もはやどうでもいいのである。金がかかるわけでもないのに。