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「社内英語公用語化」「大学生の就職率が過去最低」。これから英会話スクールに通おうと考えている人にとっては気になる話だと思います。そのスクールがどのようなTOEICスコアアップ支援を行っているのかは、スクール選びのポイントの一つにはなるでしょう。けれども、体験レッスンを受けて「どのようなTOEIC支援をしていますか？」と聞いた時に、真っ先に「TOEICテストの申し込みの書き方指導を……」と答えられたら、要注意かもしれません。

本年度の調査では、スクールごとにどのような学習支援をしているかを尋ねています。そのなかで、TOEICテスト申し込みの書き方指導などは8割以上のスクールが行っています。目に見えて学生がつまずいているのがわかり、指導がしやすいからでしょうか。ここまでくるとやっていないスクールの方が、「なぜやらないの？」と聞かれそうです。ですが、ほぼ全てのスクールが行っているということは、これらはあくまでスタートラインに立たせるだけのものにすぎず、学習支援とはいえないでしょう。

そうなると、真っ先にテストの申込みの話をするところは、ほかに何もしていない可能性が高いということになります。回答からは、学習支援の在り方に四苦八苦するスクールの姿が見えてきますが、学生にとっての学習支援とは、社会で活躍できるための力を身に着けられるかどうかが、ポイントではないかと思います。

まず学生を就職活動のスタートラインに立たせるのは大切です。ですが、それだけでは決して厳しいサラリーマン競争を勝ち抜くことはできないでしょう。何ごとにも負けない「タフ」な人材を育てられているか、そこが大切になってくるのではないでしょうか。小手先のテクニックを教えるのではなく、どっしりと学びに取り組める環境であるかどうかです。

寄せられた回答からは、学習支援についてのコメントで、有名スクールとそうでないスクールとの違いのようなものが感じられます。受講者数の違いが大きいのかもしれませんが、有名スクールほど暖昧で一般的な内容にとどまっていたように思えます。一方で、そうでないスクールは、回答者の切実な生の声が聞こえてくるようでした。それだけ受講生と向き合いながら、問題に取り組んでいるということでしょうか。