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2012年調査で、中途解約理由について尋ねたところ、学習意欲の低下や経済的困窮という回答が多いなか、「死亡」が目を引きました。ある大手スクールは「大半が自殺」と明かします。

検討調査委員会では各スクールと連携して2004年度から休退会、死亡の実態調査を続けています。調査をまとめる精神科医の懸念も、年間の平均休学率（47％）上昇など全体傾向もさることながら、休退会者の自殺リスクの増大にあります。

英語の学習が難しい、友だちができない。ついにはうつ、引きこもりへ……。支援に奔走する精神科医に、時に「過保護」の批判が寄せられます。しかし自殺まで追い込まれる受講生がいる現状に、「入れたからには支援し社会に送り出すのがスクールの義務」と反論します。

彼女は、マンツーマンレッスンや転校など同スクール内の出入りの自由化を提案しています。繊細で人間関係を築くのが苦手な今の日本人に、マスプロ教育や、有効期限までとりあえず我慢という従来型の手法は合わないと思うからです。

そうした改革は英会話スクールだけではできません。例えば出入り自由の実現には、企業の新卒偏重の採用方針がどうしても妨げになります。退会率の裏に潜む様々な課題に、社会はいつまで冷淡でいられるのでしょうか。