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さて、ここからはもう少し具体的にTOEICの勉強の始め方をみていきましょう。TOEICやTOEICの模擬試験を受けたら、まず結果を見ながら自分の「弱み」と「強み」を考えてください。特にリスニングとリーディングがそれぞれどれくらいのスコアを取れているかに注目します。あなたは、リスニングが得意な「耳で取る派」でしょうか。それとも、リーディングが得点源の「目で取る派」ですか？

弱みと強みがわかったら、それに沿って戦略を立てましょう。「文法が苦手だな」という場合、真っ先に文法を攻略しようとする人が多いのですが、そこは冷静に考えたいところ。「弱みをつぶして伸ばす」ほかに「強みを活かして伸ばす」というアプローチも考えられます。「リスニングが得意だけれど、まだ取りこぼしがあるな」という場合、まず強みであるリスニングを強化することを優先してもいいわけです。

弱みというのは往々にして苦手意識を伴うものですから、そこにこだわると勉強がつらくなってしまうかもしれません。「弱みをつぶす勉強」を行う場合、ときどき「強みを伸ばす勉強」も聞に挟むなど、モチベーションをコントロールする工夫が必要でしょう。

次に、目標とするスコアを決めます。「3年後に900点」などというように、いつまでに達成したいかも明確にしましょう。今の実力と目標がかけ離れている場合は、「半年後に650点、１年後に750点、２年後に850点、３年後に900点」などと目標設定を小刻みにします。先に行った「強みと弱みの分析と戦略」をもとに、「リスニングセクションで何点、リーディングセクションで何点」というように内訳も決めてください。

スコアの目標と戦略の方向性が決まったら、それに合った教材を準備します。参考書を買う際には、書店に足を運んで選ぶのがポイント。実際に手に取り、ぱらぱらと中を見て「レイアウトが自分の好みに合うか」「解説文がわかりやすいか」「モチベーションと難易度が合致しているか」などを確認しましょう。

レイアウトは、文字の見やすさやスペースの空き方などに違和感を覚えると何となく聞きたくなくなってしまうことがありますから、「やる気が出る見た目」かどうかを重視してください。難易度は、やる気がある時は難しめのものを、やる気があまり出ていない時は易しめのものを選ぶのが勉強を継続するコツです。

単語と熟語は、TOEICに出る頻度が高いものを集めた「TOEIC向け」を謡う単語集や熟語集を活用しましょう。『TOEICTEST英単語スピードマスター』(成重寿著、ジェイ・リサーチ出版)も、類義語や関連語がまとまっていて効率よく覚えられそうです。

単語集や熟語集は書店で手にとってどんな単語や熟語が載っているかを確認し、「ある程度は知っている」というものを選ぶのがお勧め。知らない単語ばかりだと、覚えるのがつらくなるからです。必ず、「やる気が出ること」を優先して選びましょう。語彙力を強化すれば、ほぼ比例してTOEICのスコアが上がりますから、単語と熟語の対策はしっかり行ってください。