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断っておきたいのだが、TOEIC730点未満は全て同じレベルである、と言いたいわけではない。当然、TOEIC400点と700点の英語力には大きな差がある。

しかし、ビジネスに使える英語を身につけるために、これから目指すべき方向性をどこにおくかという点では、やるべきことは同じである。仮にTOEICが650点取れる方も、この分類に憤慨せず、次のレベルに行くにはどうしたらよいか、という視点で読んでいただきたい。

初級レベルの人は、まずは高校3年生までの英語をもう一度やり直すことをお勧めする。なぜなら、TOEIC730点レベルは、高校3年生までの範囲を完壁に習得していれば、到達できるレベルであるからだ。逆に言うと、基本的な文法や表現などをおろそかにしていると、なかなか超えることができないレベルが730点である。

このコラムの読者はそれなりに学生時代に勉強してきた方々が多いと思われるが、それでも初級レベルにとどまっている理由はシンプルである。それは、「発音」である。英語の音が聴き取れない、あるいは100%正しくなくとも英語っぽい発音で話せないことが、一番の問題である。だから、優先的に発音に取り組むことだ。

ボキャブラリーは忘れているだけで、それなりに持っているはずだ。また、文法については、我々日本人が誤解しやすい部分に集中して取り組むと、短い時間で大きな効果が出る。

なお、目指すべき上級レベルになるためには、それ以外の要素も必要であることは前述したとおりである。しかし、まずは基本的な文法と発音、ボキャブラリーの習得に集中しよう。多少退屈な面もあるかもしれないが、どのような一流選手も基本的な型をおろそかにしない。

このレベルは可能な限り短期間で脱出したいものである。ダラダラ何年もかけて取り組むような内容ではない。短くて3ヶ月、長くて1年である。本コラムの勉強方法を参考に、一気に駆け抜けよう。

本当に楽しい世界は、この先であなたを待っている。