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英会話スクールの情報を得るためには、友達の意見を聞いたり、ネットで調べたりすると思います。しかし、残念ながら結果的にそれがいろいろな誤解を生んでしまうことがあります。

１回きりの英会話スクール選びでは、他と比較できないのでほとんどの人が満足できてしまうのです。つまり、英会話スクールのレッスンチケットは売った者勝ちが成立しやすい商品なのです。友達の意見を参考にするのはいいのですが、鵜呑みにするのはやめましょう。

また、英語学習の目的は人それぞれです。海外旅行を楽しみたい人、外資系で通用する英語力が必要な人、TOEICスコアが必要な人など、目的によって必要な英語力もアプローチも変わってきます。人の性格も違います。

前回、英語力とコミュニケーション能力の違いを説明しましたが、たとえばコミュニケーション能力で英語を話す人が、「英語なんて場数。ハートで喋ればいいんだ」とアドバイスしたとします。それはある意味正しいのですが、万人に当てはまるわけではありません。

これは極端な例ですが、自分とは違うタイプの人の成功事例を鵜呑みにして誤解してしまっていることがよくあるのです。そして、今は多くの業界関係者がいろいろな思惑で情報発信しているので、情報が乱立しています。

情報が多くなればなるほど、何が正しいのかわからなくなるものです。ただ、これは英会話スクールに限った話ではありません。無料で得られる情報にはスポンサーの意図があります。情報の裏側を読み解く力は何事にも必要です。ここでは英会話スクールのよくある誤解について解説していきます。

英会話スクールの一番の価値はマンツーマンレッスンです。マンツーマンレッスンは講師と一対一なので、自分のペースで勉強することができますし、苦手な部分に集中してレッスンを自分に最適化することができます。

当然、グループレッスンより英語を話す機会も多いです。初級者は英語を話す機会が全く足りていないので、会話密度が高いマンツーマンレッスンがとてもマッチしています。ただ、長時間のマンツーマンレッスンがいいのかというと、そうとは言い切れません。

特に、基礎知識がない生徒は長時間マンツーマンでスピーキングをやっても話すことがないでしょう。知識を身に付けるための勉強をマンツーマンレッスンでやるのか、自習でやるのかはしっかり考えて決めてください。

そして、1時間くらいは予習復習をする余力を残しておきましょう。レッスンの受けっぱなしでは学んだ内容が定着しません。それから、マンツーマンレッスンでは鍛えられないこともあります。それは、集団の中で主張する力やディスカッション力です。

たまに見かけるのが、講師と一対一なら話せるのに、みんなの前では話せない生徒です。講師の前では下手な英語で話せるけど、他の生徒の前では恥ずかしくて話せないのです。英語はいろいろな人とコミュニケーションをとるための手段ですから、特定の人としか話せないと問題です。これはマンツーマンレッスンだけを行うことの弊害です。

マンツーマンレッスンだけをしていると、自分の講師の英語だけに慣れてしまうという問題もあります。英語のクセは個人、地域、国ごとに違います。いろいろな国の英語に触れてディスカッションできるのは、グループレッスンの価値です。

初級の間はマンツーマンレッスンを中心にしたレッスン構成でいいのですが、日常会話ができるようになってきたら、ぜひグループレッスンを受講してください。