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英語が得意でなくても英語で1から1000までを英語で数えられる人は大勢います。これを単に言えるだけではなく自由に操れるレベルになると、例えば15(fifteen)と50(fifty)の発音の区別がしっかりできるようになります。さらに上達すると、数字を見た瞬間に日本語と同じ感覚で英語読みができるようになります。

この日本語と同じ感覚で英語を読めるようになるレベルに到達するために必要なのは、新しい知識を得るための英語学習ではありません。顔の筋肉と腹式呼吸を鍛えるための練習、つまり発声練習をただひたすら繰り返すことです。

ポイントは、とにかく大量に声を出すことです。数字音読なら英語の構文や単語、動詞や形容詞表現を考える必要がないため、この大量の発声をストレスなくできるはずです。英語を話すための筋肉を鍛えるためのトレーニング方法として、数字は相性がバッチリです。

さらに、日本人にとって「th」や「v」、「r」などの発音が難しいといわれていますが、これは練習量が足りていないからです。例えば、13(thirteen)と30(thirty)の発音を繰り返し練習すれば、「th」や「ｒ」を含んだすべての英単語の発音が良くなるわけです。

thirtyの発音はthirsty（のどが渇く）の音に近いので、できるようになるまで難度も発声練習を行う必要があります。

また、英語学習者にとって英語ネイティブの聞き取りづらさも悩みの一つですが、これは音の連結（リエゾン）による消音が原因となっています。これを数字音読で鍛えますが、例えば、21(twenty one)の練習を繰り返すことで「トウェンティーワン」が「トウェニワン」になるわけです。

このような英語ネイティブの発音と同じ発音ができるようになれば聞き取れるようになる発声練習は、リスニングのスキルアップにも効果的です。

練習方法は数字だけではなく、通勤中に通り過ぎる看板などの色や書いてある内容を言い続ける練習方法もあります。発音が難しい「L」と「R」の両方が含まれるlawyer（弁護士）やlader（はしご）などを何度も口にするうちに、しっかりと区別できる発音になってきます。お子さんがいる家庭では子どもと競いながら言い合うゲーム形式にすると、一緒に練習できるというメリットもあります。

数字や単語ばかりではなく、会話独特のリエゾン発音はアルファベットを使った発声練習で身に付けることもできます。練習方法は場所や時間を選ばないため、入浴中や歩きながらでもできます。数字なら倍数のパターンを変えてみたり、停車した駅名や車の車種をアルファベットで唱えるなどやり方は無限にあるはずです。

こうなると、テキストが不要になり、しっかりと声を出すことが上達のポイントになりますが、何秒で言えるか、など記録更新に挑戦する工夫も取り入れることが長続きするコツです。日頃から声を出す練習をすることで、実際の英会話で話す時も臆せずに声を出せるようになります。

多くの英語学習者は音読の重要性を理解しながらも、欲張って文法などの学習要素を取り入れがちです。しかし、実際にやってみると英数字やアルファベットの音読というのは決して簡単ではありません。これを機に英語学習に対する考え方や常識を大きく変えることでより上達していけるわけです。