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短い期間で英語を話せるようにするためには、英語音声を聴いてすぐに口に出す「シャドーイング」という学習方法があります。

英語学習は、英単語や英文法を覚えたり、英文で書かれた新聞を読んだり、英語ニュースを聴くだけではありません。基本的に、一昔前の欧米の語学学校ではこのような「インプット＝アウトプット」理論が幅を利かせていました。

しかし、仕事などで外国人と英語で会話する場合、単語や文法を知っていても実際に会話する機会がないと習得できない難点があります。

英語の習得には、インプットとアウトプットはなくてはならない要素ですが、両方をつなぐために事前に練習することが必要と言われています。つまり、聞いたことを口出して話す練習（リハーサル）を行うということです。

この3つの要素を全て行うことを、「シャドーイング」と呼んでいます。英語を聞き、それをできるだけ早く声に出して追いかける練習を繰り返すことで、英語を話すことを身体に覚えさせていきます。

情報というのは、数秒で記憶されて一時的に脳に保管され、それから必要なものだけが長期的に記憶されていきます。無意識にその単語や英文法を何度も使ううちに、自動的に自分のものとなるわけです。

誰かが話した英語を真似して声に出すことで、脳内で情報の反復が行われて長く記憶の中に留まりやすくなります。シャドーイングは、この部分を促進するために必要な学習方法とされています。

例えば、通訳を目指す人はこのシャドーイングばかり練習しています。英会話スクールなどでも、シャドーイングを重要視しているところもあり、講師が正しい取り組み方を教えてくれます。

シャドーイングは、まず意味を理解しながら英語の音声を聴く必要があります。そして、それを声に出して自分の耳で聴いていきます。ストレスを感じることもあると思いますが、複数の脳内作業をによる負荷がリスニング力とスピーキング力を向上させていきます。

また、英語で話すスピードが上がる効果もあり、テキストを読むスピードも上がることがわかっています。音声に遅れないように、リズムやイントネーションなどの発音を忠実に真似することで英語ネイティブよりも早口になる日本人もいます。

あくまで、じぶんなりの発音にするのではなく、音声の通りに声を出すのがポイントです。さらに、身体を動かしながらシャドーイングすると効果が倍増します。その後、自分の声を録音した音声を確認していきます。

シャドーイングを実際にやってみると、簡単な英文でも聴きながらすぐに声に出すのは意外と難しく、頭が疲れてきます。しかし、何度も同じことを繰り返すことで英文が聞き取りやすくなり、やがて口から自然に英語が出てくるようになるはずです。

ハリウッド映画や海外ドラマの登場人物になりきって練習する方法もあります。動画配信サービスのNetflixやHuluには日本語字幕と英語音声機能がついています。リモコン一つで巻き戻したり、早送りすることも簡単にできます。

また、日本語字幕で意味を理解し、次に英語音声や字幕を確認するといった使い方ができます。パソコンなら、英語字幕が右画面に表示され、カーソルを当てながら日本語を出していきます。

その他、スピードを遅くしたりすることもできたり、セリフごとに止めて巻き戻しするなどの操作も可能です。ビデオレンタルのDVDやBlu-rayでもできますので、まずは楽しみながら試してみましょう。

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